11月「立冬」~二十四節気と暮らしの香り
二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、更にそれぞれを6つに分けた季節の移り変わりを表す名称です。
この二十四節気は太陽の動きをもとに定められ、それぞれの節気は天候や生き物を美しい言葉で表されており、古くから農作業や人々の生活に密接にかかわっていました。
そんな二十四節気を毎月1つ取り上げ、季節を香りで表現していきます。
冬が立つという言葉の通り、暦の上では冬の季節に入ります。
しのぎやすい秋の気候から冷たい空気に変わってきます。
木枯らしが吹き、そして木々の葉が落ち、早いところでは初雪の知らせが聞こえてきます。
立冬の初侯には、山茶花が冬の景色に、鮮やかな色で咲き始めます。
次候になると、夜の冷え込みが厳しく、朝、大地には霜が降り始めます。
そして末候のころ、冬の花の一つ水仙が咲き始めます。
木枯らし
木枯らしとは、晩秋から初冬にかけて吹く強い北風のことです。冬型の気圧配置になったことで日本の太平洋側で北よりの風が強く吹き、私たちに冬の訪れを感じさせてくれます。
木枯らしは吹くたびに葉を落とし枯れ木にしてしまうというところから、木枯らしと言われています。
骨身にしみるような冷たい風は、いよいよ長い冬がやってくるという気持ちになります。
木枯らしが吹く頃、家ではこたつ開きがおこなわれます。半年以上押し入れなどにしまわれていたこたつ布団は、少し樟脳の香りがします。
今では、こたつがある家が少なくなってきていますが、木枯らしとこたつは立冬の風物詩です。
そんな木枯らしが吹く立冬を表した精油のブレンドです。
【メインの精油】
すっきりとしたハーバルでクリアな香りです。
【ブレンドする精油】
甘みのあるウッディーな香りの精油です。
深いグリーンな香りの中に苦味と温かみのあるドライな香りです。
【比率】
ラヴィンサラ 3 : ジュニパーブランチ 2 : クラリセージ 1
すっきりとしたクリアなラヴィンサラとさわやかな木々のような香りのジュニパーブランチが混ざることで、木枯らしのように空気を循環させてくれるようです。
そして、クラリセージのグリーンな中にほのかな温かみのある香りが、木枯らしの冷たさから私たちを守ってくるように感じます。
木々の間を冷たい木枯らしが吹き荒れ、風で舞い上がった落ち葉の風景を香りで体感してみてください。
日本には美しい四季の移ろいとそれらに合わせた暮らし方があります。
二十四節気で季節を読み取り、五感で感じる。
自然や生き物で季節を感じるのは、日本ならではの感性ではないでしょうか。
毎月、わたしたちと一緒にAroma’s story で四季の香りで感じてみませんか。
来月もお楽しみに。