香りで巡る風景~ブレンドのすすめ~5月編
京都・下鴨神社・糺の森
「香りで巡る風景~ブレンドのすすめ~」と題しまして、毎月日本の風景をイメージした精油のブレンドをご紹介いたします。
今月は、京都の下鴨神社の境内にある縄文時代から生き続ける広さ36,000坪の「糺の森」。
紀元前3世紀ごろの原生林と同じ植生が伝わる糺の森は、
貴重な都市の森林として国の史跡だけでなく歴史的な建造物をたくさん内包した森として、
ユネスコ世界遺産にも登録されています。
また、森林生態学、環境学などの学術分野からも大変貴重な森とされています。
森には、ケヤキ、エノキ、ムクノキなどの広葉樹を中心に構成されていて、
数千本ある木々の中でも、樹齢200年~600年になる立派な樹木が約600本ほどあるそうです。
この森にはアオバズクをはじめ様々な鳥類や昆虫類などの生き物が生息しており、
子どもたちが都市にありながら身近な自然や環境について学ぶ場所にもなっています。
春には桜が咲き、夏には森の中に流れている小川に蛍が飛び交い、秋の紅葉したもみじの絨毯、
冬の雪化粧をした木々たちの凛とした佇まい、これらの季節ごとに見せる美しい森の移ろいは、
訪れる人々を癒し、心に潤いを与えてくれます。
古くから都の人々に寄り添ってきた糺の森は、「源氏物語」や「枕草子」にも登場します。
下鴨神社の鎮守の森としての神聖さ、都会に居ながら緑に触れられる親しみやすさ、
人々がずっと大切に手入れしてきた歴史など、糺の森には太古の昔から人を惹きつける何かが
あるのでしょう。
糺の森を歩けば、街中の喧騒から一気に切り離されて、ゆったりと心地良い時間が流れます。
1年のうち、爽やかで過ごしやすい季節の5月。
新しい環境にも慣れてきたころですが、爽やかな季節とは対照的に、心や体が重くなってしまう頃でもあります。
そんな時に、糺の森をイメージした精油ブレンドの香りを嗅いでみましょう。
心や体がふっと軽くなり、ストレスから解放されてリフレッシュできそうです。
ローズマリー シネオール Rosmarinus officinalis CT2 cineole
すっきりとしたハーバルな香りのローズマリーシネオール。誠実と記憶の花言葉を持っています。
ジュニパー ベリー Juniperus communis ssp communis
深い森の針葉樹の香りに、わずかに酸味も感じさせる香りの精油です。
サンダルウッド Santalum album
和名は白檀(ビャクダン)で古来より儀式などで使用されてきました。奥深さのある甘い香りです。
【比率】
ローズマリーシネオール : 3
ジュニパーベリー : 2
サンダルウッド : 1
【このブレンド精油の使い方】
◎アロマヘアウォーターで寝ぐせ直しを
朝、気持ちよく目が覚めたのに、しつこい寝ぐせがついているとげんなりしてしまいますね。
爽やかな5月の朝にぴったりの香りで作ったへアウォーターがあれば、気持ちもスッキリと1日をスタートできますよ。
レシピはコチラ→https://www.aromastore.jp/html/page97.html
※レシピの精油をこのブレンドに替えて作製しましょう。
◎グリーンを感じるリードディフューザー
お部屋に広がる香りを楽しむだけでなく、置くだけでインテリアにもなる人気のフレグランス、
リードディフューザー。 糺の森をイメージした香りで爽やかな季節をお部屋で楽しみましょう。
レシピはコチラ→https://www.aromastore.jp/html/page114.html
※レシピの精油をこのブレンドに替えて作製しましょう。
シャープでハーバルな香りのローズマリーシネオールと深い森の針葉樹を感じるジュニパーベリー、
サンダルウッドの深みのある甘いまろやかな香りが、木々の生い茂る森の中にいるようです。
新しい環境に慣れてきたけど、なんだか心がどんよりすっきりしないときに、このブレンドの香りを
嗅げば、リフレッシュもしつつ、心も落ち着きそうです。また、明日から頑張ろうと活力が湧いて
きそうです。
思い出(記憶)と香りはリンクすると言われています。
風景を香りでデザインすることで、思い出が更に深まりそうです。
次回の「香りで巡る風景~ブレンドのすすめ~」は、梅雨の季節となる6月。
しとしと雨の中にたたずむ姿は美しさの中にたおやかな強さを感じます。
乞うご期待!